何社か建築会社さんのプランを見させてもらって思ったことがあります。
配置図に建物の配置の寸法は書いてあっても、車の侵入経路から駐車スペースの寸法って書いてない事が多いんです。
いくら良いプランができたとしても、車が入れずらいのは困りますよね!
中には工事途中で車が入らないことがわかり(図面では入る予定だった)工事を中断し、勝手口の土間をなくしたため、使えない勝手口となり、完成も伸びてしまった例もあります。
敷地内に電柱が立っていないかやどんな境界になっているか、周りの状況、土地と道路の高低差や隣地との関係に合わせ、角地だったら運転者の視界を遮らないようなど、建築会社の人と相談しながら、車の配置を考えてほしいです。
また、旗竿地のような敷地だとバックで入るのか、敷地内で方向転換できるのかも検討しておいたほうがいいですね。
必要不可欠な車のための駐車スペース。
今回は重要な駐車スペースの設け方について、調べてみました。
基本的な寸法は車体の長さ+800mm〜、幅+900mm〜!
最低限必要なスペースは「車のサイズ + 周辺のゆとり。車のサイズは車種によって違いますし、周辺のゆとりも使い方によって違います。
運転手側には必ず乗り降りするスペースが要ですが、助手席側にも同等のスペースを設けるかどうかは、敷地の広さや家族のライフスタイルなどによって決まります。また、車がスライドドアの場合はやや省スペースですみます。
駐車スペースと前面道路との位置関係
▼道路に対して斜め
▼道路に対して平行
▼道路に対して直角
駐車スペースの配置方法は主にこの3パターン。これも敷地条件などによって変わるので、間口と合わせて考える必要があります(画像提供/LIXIL)
駐車場の周りにはどれくらいの広さが必要になるのか、車の種類ごとに見てみましょう。
設計対象車両 長さ(m) 幅員(m)
軽自動車 3.6 2.0
小型乗用車 5.0 2.3
普通乗用車 6.0 2.5
小型乗用車はコンパクトカーが該当し、以下のゆとりが最低限必要です。
長さ:約0.6~1.3m
幅:約0.5~0.6m
普通乗用車はノアやヴォクシーが該当し、以下のゆとりが最低限必要です。
長さ:約1.3m
幅:約0.8m
ランドクルーザーなど普通乗用車のなかでも大きい車種の場合は、車体のサイズに上記のゆとりを足した寸法が最低限必要と考えるとよいでしょう。
普通乗用車のゆとりも含めた駐車場のサイズ感としては、幅が 2.9m以上。奥行きは約6.1m以上となります。
この時、今乗っている車のサイズで設計するのではなく、将来的に乗りそうな車種の事も考えて計画しておくのも大事ですね。
配置図が出来てきたら確認してほしいこと。
・駐車時の車の動きをシミュレーションしてみる(紙で車の縮小サイズをつくり動かしてみる)
・ドア・バックドアの開閉に必要なスペースは十分か
・ドアの開き具合を確認するのは当たり前ですが、ワンボックスにありがちなバックドアが開くかどうか(バックドアのためのスペースは必須ではありませんが、後方に十分なスペースがないと開くたびに車を前後させなくてはなりません)
・プランで見落としがちな、エアコンの室外機、エコキュート、外ポーチの出や勝手口用の土間の部分で狭くなっていないか。
後で後悔しないよう、この駐車スペースを参考に確認してみてくださいね。